【2021年3月10日公開2024年4月更新】
ナゼキニエンタメ!をご覧戴き有難う存じます。
今回は中国映画作品「薄氷の殺人」の感想です。
よろしくお願い致します。
「薄氷の殺人」とは
「薄氷の殺人」とは、2014年に中国で公開された映画作品。日本での公開は2015年。
2014年の第64回ベルリン国際映画祭で金熊、銀熊(男優賞)ダブル受賞した作品。
ちなみに、この年の銀熊女優賞は「小さいおうち」にご出演の黒木華が受賞↓
「薄氷の殺人」あらすじ
1999年、中国の華北地方。ひとりの男の切断された死体が、6つの都市にまたがる15カ所の石炭工場で次々と発見されるという事件が発生。刑事のジャン(廖凡
リャオ・ファン)が捜査を担当するが、容疑者の兄弟が逮捕時に抵抗して射殺されてしまい、真相は闇の中に葬られてしまう。
それから5年、警察を辞め、しがない警備員として暮らしていたジャンは、警察が5年前と似た手口の事件を追っていると知り、独自に調査を開始。被害者はいずれも若く美しいウー(桂纶镁グイ・ルンメイ)という未亡人と親密な関係にあり、ジャンもまたウーにひかれていくが……。
「薄氷の殺人」感想
うーん。
と言う感想です。
先ず思ったのは、ナゼこれを「薄氷の殺人」というタイトルにしたのか?というところ。
原題は「白日焔火」といい、白昼の花火という意味だそうで、タイトル通り白昼に花火が次々上がるシーンでエンディングを迎えます。このことからも「白昼の花火」の方がわかりやすいであろうに。
「在りし日の歌」↓でも同じようなことを感じました。
また、「薄氷の殺人」というタイトルから、クライムサスペンス、ミステリーと思い込んで視聴開始した私は出鼻をくじかれたようになりました。
「ブラインド・マッサージ」を観た時もそうでしたが、「薄氷の殺人」も1980年代の終わりから90年代初頭によくみかけたヨーロッパ映画作品を彷彿させられる作品、ざっくりいうとけだるい雰囲気の物語。
夜の野外スケート場とか、凍った道路の感じ、ダンスホールや床屋・ホテルなどで赤い光が効果的に使われている点などが印象的で、また見どころの一つでもあるようです。
先に「ブラインド・マッサージ」「バーニング・アイス 無証之罪」でそういった画を観ていたので、新鮮味も感じず、観る順番を間違えた感。
ところで、冷たい空気と赤いネオンというと、私は「イヤー・オブ・ザ・ドラゴン」を思い出します↓雪もないし、中国でもありませんが。
Year Of The Dragon - HD Trailer
話を「薄氷の殺人」に戻して。
キャストについて、私の最近のキニなる俳優さん、王景春(ワン・ジンチュン)が出てらっしゃいました。
王景春の演じられた役はクリーニング屋の店主。
最初は夫をなくしたヒロインを気遣う、優しいおじちゃんなのかなと思いきや、その後色気づいて鬘をかぶって登場。これがまたなんとも助兵衛ったらしいと思ったら、ホントに助兵衛なおっちゃん役でした。
助兵衛なおっちゃんと言えば、インターネット上でみた拾い読みした「薄氷の殺人」の感想5、6記事が、面白いことに全て男性による感想で、 共通するキーワードはファムファタル、巨乳、ニット、ショートカットと、判を押したみたいに一緒、つまり、この映画の見どころはヒロイン=桂纶镁そのもの。
ところでこのヒロイン、終始無表情という役。
笑顔を見せない理由はネタバレですが、ヒロインは過去に殺人を犯してしまい、そのしりぬぐいをした夫にずっと見張られていて、そしてまた、その夫によってヒロインに近づく男性は次々なき者にされていってるという。
(ちなみに、夫はヒロインの殺した男性を自分のように見せかけたことで、すでに死んだことになっています)
そりゃー、暗くもなるわな、とは思うのですが、それにしても男性の都合のいいように造られた女性像のような。
銀熊賞をとるなら女性俳優さんのほうじゃない?とも思いました。ストレス溜まりそうな役。
男性俳優さんの方は、この作品では凄さや良さがわかりませんでした。
廖凡は、私がハマった「バッド・キッズ 隠秘之罪」「バーニング・アイス 無証之罪」シリーズ3作目の「ロング・ナイト 沈黙的真相」の主人公を演じられるようなので、そちらに期待↓
視聴終了、感想を書きました。
↓ ↓ ↓
それにつけても。
この作品を観て、日本代表「小さいおうち」はナゼ金熊を逃したのか?と、「小さいおうち」も再鑑賞。
「小さいおうち」私は原作読了後に映画鑑賞しましたが、両方とも好いなと思ったので、余計にそんな気持ちになったのかもしれません。
※以上全て敬称略
最後までお読みいただき、
ありがとうございました!
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