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中国ドラマ「バッド・キッズ」にドハマり中、「ナゼキニ」ブログ筆者の猫目宝石@nazekiniと申します。
さて、その「バッド・キッズ」の登場人物”陳”警官役を演じておられた王景春がナゼかキニなる今日この頃。
折しもWOWOWで王景春主演映画が放送されると知り、早速録画、拝見したので感想を書きます。
よろしくお願い致します。
「在りし日の歌」とは
「在りし日の歌」とは、2019年に中国で公開された映画作品。日本での公開は2020年↓
なんで「在りし日の歌」何だろうと思ったら、「友誼地久天長」という曲が象徴的に使われているから、なのですかね?←わからんのかーい✋
ちなみに、「友誼地久天長」↓
映画『在りし日の歌』 - playlist by Bitters End | Spotify
お聞きいただけば一目で(一目?)お分かりかと存じますが、日本では昭和の卒業式やお店の閉店時間お知らせソングとしても有名な「蛍の光」と同じ曲です。
原題は「地久天長」インターネットで調べただけですが(笑)”天地は永久に続き、終わることがないということ。 物事が永遠に続くことのたとえ。「天てんは長ながく地ちは久ひさし」と読み下す。”だそうです。THE漢詩の世界。老子七章からきているそうです。へー。
で、歌に戻すと「友誼地久天長」は、友情は永遠に、というような歌詞の内容だそうで、映画の中でも人間関係、特に友情が主軸となっています。
英題は「SO LONG, MY SON」
2019年ベルリン国際映画祭で銀熊賞受賞、また主演のお二人は最優秀男優・女優賞を受賞した作品です。
ここで私思ったのですが、ジェンダーフリーが叫ばれまくって久しいのに、まだ男優とか女優なの?と思ったら、2020年に廃止になったそうですね。だよねー。
「在りし日の歌」あらすじとキャスト
1980年代から2010年代の、ある夫婦の30年間の人生を描いた物語。
ヤオジュン(王景春ワン・ジンチュン)とリーユン(詠梅ヨン・メイ)夫婦は、ひとり息子のシンと中国の地方都市で幸せに暮らしていた。同じ工場の同僚であるインミン(徐程シュー・チョン)とハイイエン(艾麗婭アイ・リーヤ―)夫婦には、偶然にも同じ年の同じ日に生まれた息子ハオがいた。両親たちは、お互いそれぞれの子の義理の父母としての契りを交わし、息子たちは兄弟のように育った。
ある時、リーユンは第二子を妊娠するが “一人っ子政策”に反するため堕胎させられてしまう。さらに、リーユンは手術時の事故で二度と妊娠できない身体になった。
ある日、ハオは「川で遊ぼう」とシンを誘うが、泳げないシンは頑なに嫌がる。怒ったハオはシンを残して一人で仲間たちのもとへ行ってしまった。やがて日が沈みかけた頃、数人の大人たちが必死の様子で川にやってくる。「シンシン!早く病院へ!」大人たちのその姿を、体を震わせながら真っ青な表情で見ているハオ。
大切なひとり息子シンを事故で失い、乗り越えられない悲しみを抱えたふたりは、住み慣れた故郷を捨て、親しい友と別れ、見知らぬ町へと移り住む。やがて時は流れ――。
あらすじの中に”住み慣れた故郷を捨て”とありますが、きっかけはリストラ。
背景には、当時の中国の改革開放による国営企業の縮小があり、そのリストラの対象にされてしまったヤオジュン・リーユン夫婦は運が悪いとしか言いようがありません。
その上、ナくなった息子と同じ名をつけ育ててきた養子には背かれ出ていかれ、旦那は、一度だけとはいえ浮気してしまって相手を妊娠させちゃうし、人生ズンドコどん底です。
しかし、安心してください、最後はどうにかこうにかハッピーエンドです。
「在りし日の歌」感想
いい映画でした。映像も美しかったし。
が、しかし。
時系列が何度も行ったり来たりするので、何度も巻き戻して見直してましたww
え?これはいつ頃の時代の話?とすぐわからなくなる点がちょーっとキツかった💦
主人公夫婦のナくなってしまった子供が水辺で遊ぼうと誘われている場面から映画が始まるのですが、その後、子供が帰宅し、家族で食事をする場面に変わります。
観ている方はてっきり水辺の遊びから戻ったところかと思いきや、再び画面に水辺の景色が映し出されます。
この短い5~6分の冒頭部分だけでも時系列が行ったり来たり~な上に、次の場面では子供おっきくなってるし、反抗的だし、家出するし。そこで家族写真を眺めて過去の回想「昔はよかった」的な映像の後、一瞬また子供家出時にもどりますが、その後またまた過去に飛びます。飛ぶよ。(ちょっと違)
この時系列飛び飛び戦法(戦法?)にやられ、これで3時間かあ~と前半はほとんど修行のような心境で拝見。
しかし、観終わった時に、いい話だった、というのと、長時間走り切った(走ってない)達成感が得られました。
それで感じたのは、時系列をバラバラにしたのは、夫婦のいろいろなことが沢山あった30年を、淡々と描きたかったんじゃあないかなと。
子供をナくしてしまったこと、妻が妊娠できなくなってしまったこと、リストラも、浮気も、子供の家出も、そのまま描けばただただずっしり重い出来事。
こうして時系列をバラバラにすることで、
「いろいろあったね、それでも2人で生きてきた」
というのが、スッと入ってくる、そんな気がします。
私がこの映画を知ったのは、王景春がらみのツイートで交流していただけた方がお教えくださったからで、ご縁に感謝。この場でナンですが、改めて御礼申し上げます、ありがとうございました!
王景春がご出演される、という事のみしか知らずに拝見した映画でしたので、なんの話だろう?「在りし日の歌」の意味は?と邦題に引っ張られて「?」でいっぱいのまま最後まで来て、バーンと画面に出た
「地久天長 SO LONG, MY SON」
の文字で、ああ!と。
すべての謎が解けた瞬間でしたねえ。
腑に落ちる、とはこのことを言うのねってなくらい。
ただ一点、どうしても解けない謎がありました。
それは、最後の家出息子からの電話の内容。
家出した息子が、恋人を連れて帰ってきた、というものなのですが、てっきり子供の頃出て行ったきりと思っていたら、ちゃっかり夫婦の会社の看板に息子の名前がかいてあり、お父さん王景春も
「社長はお前なんだからな」
と言っています。
どゆこと?となってしまい💦
まあつまりは、家出息子も改心して帰ってしっかり跡を継いでいた、この夫婦にも幸せな時間がちゃんとあったよ、ということなのかなとぼんやり思いましたが。
一種、どんでん返しものの長編ミステリーを観たかのような(笑)
「在りし日の歌」WOWOWオンデマンドで2021年7月31日まで配信中↓
※以上全て敬称略
最後までお読みいただき、
ありがとうございました🍀
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