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「ロング・シーズン長く遠い殺人」とは
「ロング・シーズン長く遠い殺人」とは、2023年4月に中国の騰訊視頻（テンセントビデオ）で配信されたクライムサスペンス。
「バッド・キッズ 隠秘之罪」の監督、辛爽（シン・シュアン）監督作品で本国中国では圧倒的高評価を得た超人気ドラマだそうです。
主演のおひとりは怪優、秦昊（チン・ハオ）またまた特殊メイクと体重操作？で別人と化しています。
秦昊演じる龔彪の相棒？で主人公王響役の范偉（ファン・ウェイ）
元刑事馬徳勝役陳明昊（チェン・ミンハオ）
原題は「漫長的季節」で、原作・脚本于小千（ユー・シアオチェン）とありましたが、原作本は探し当てられませんでした。
キャスティング・ディレクターは「バッド・キッズ 隠秘之罪」「バーニング・アイス無証之罪」に俳優としてもご出演されていた、李俊霆（リー・ジュンティン）
友情出演に、朝陽のお母さん役だった劉琳（リウ・リン）と史彭元（シー・ポンユェン）のお名前も見つけました。
音楽は丁可（ティン・コー）
- provided courtesy of iTunes
「ロング・シーズン長く遠い殺人」放送日
「ロング・シーズン長く遠い殺人」は「バッド・キッズ 隠秘之罪」と同じくWOWOWプライムで2023年11月1日（水）から放送開始↓
第11話は1月17日（水）にオンエアされました。アーカイヴ配信中です↓
「ロング・シーズン長く遠い殺人」第11話ネタバレあらすじと感想
1998年皇朝ビデオ館
施錠されているビデオ館の窓を割って中に入る王響（范偉）
がらんとしたビデオ館の中を見て回り、引き出しを探るとクロルプロマジン塩酸塩が出てきました。さらに別の戸棚から図面？らしきものを取り出した王響。
場面かわり、沈棟梁（侯岩松）に自宅を訪ねた馬徳勝（陳明昊）は、そこに大学の掲示板に貼られた沈墨（李庚希）の写真にあったポットと同じものを発見、沈棟梁を見据えてこう言いました。
「外で話しても？」
場面は警察へ。
王響は上着の内側に例の図面を隠しながら馬課長を訪ねますが、馬課長は松河だと崔国棟（李思博）に言われます。伝言を申し出た崔国棟に王響は
「没事儿」（Méishì er なんでもない、大丈夫の意味）
と答えます。
王響の自宅。
縛り上げて閉じ込めた王陽（劉奕鉄）のこと（第8話）が心配になり声をかける羅美素（林曉傑）、王陽の部屋に入り、頭が痛いと言う王陽の縄を解き、食事を摂らせます。
「母さん、ごめん」
隙をつき、王陽は母羅美素を自室に閉じ込め、
「待ってて
必ず戻る」
の言葉を残し、出て行ってしまいます。
そこへ王響が帰宅、羅美素を怒鳴りつけ、馬課長のポケベルに連絡をします。
場面は松河
自分の車に沈棟梁を乗せた馬課長は、ポットのことで言及し、沈墨を”支配”していただろうと問い詰めますが、罪を認めないどころか尊大な態度の沈棟梁をボコボコにしてしまいます。
場面が再び変わり、傳衛軍（蔣奇明）と沈墨が食事をしています。
ふいに、幼いころ台所で盗み食いをした話をする傳衛軍。あのときは傳衛軍をかばって
〈私が殴られた〉
と微笑みながら手話で返す沈墨。
〈なぜ急にそんな話を？〉
すると、トイレにいく、待っててと席を立つ傳衛軍でしたが、店を出て銀行に入ってゆきます。
銀行では警察が張り込んでいました。
それは樺鋼の横領事件の捜査で、報酬の手形を現金化しに来る犯人を捕らえるため。
一方、なかなか戻らない傳衛軍にしびれを切らしたのか、会計を頼んだ沈墨が荷物を取ると、その下には家族の写真と封筒が━
”如果我没回来、跟王阳一起走、我会承担一切”（王陽と逃げて、全部俺が引き受ける）
写真の裏にはそう書かれており、封筒にはお金が入っていました。その時、パトカーのサイレンを耳にする沈墨。
車に押し込まれる前、傳衛軍は沈墨に微笑みます。ただ涙を流したたずむ沈墨。
樺鋼敷地内、線路を歩く王陽が映ります。
馬課長に連絡のつかない王響は、麗茹（王佳佳）との仲を取り持つことを条件に龔彪（秦昊）に王陽を捕まえてくれと頼みに行きます。腰の引けていた龔彪でしたが、もしもに備えて服の中に本を仕込んだり、準備万端。
そこへ麗茹が訪ねてきて━
待ち合わせに現れない龔彪の寮に電話をかける王響でしたが、龔彪は居留守を使い、王響は一人夜の樺鋼工場へ。
線路を歩く人影を見つけ、近づく王響。
歩いていたのは沈墨でしたが、王陽を”そそのかした”悪い仲間だと思った王響は、王陽を、息子を返してくれたら何でもすると説得にかかります。しかし隙をついて動いた王響は、沈墨によりその場に倒されてしまいます。（電流？スタンガンのような、警棒のようなもの）
倒れた王響に向かい、泣きながら王陽しかいないのと謝る沈墨。
王陽は沈墨に告白したあの橋にいます。（第6話）
現れた沈墨に、帰ろう、と言い、自分が盧文仲（彭梓桁）を殺したと自首する、死体を捨てたのも俺━沈墨を説得する王陽に
「殷紅（王藝荻）を殺したの」
と告白する沈墨。顔色が変わった王陽に
「やっぱり私とは違う」
と沈墨は冷たい目で言います。
場面変わって龔彪の部屋。
麗茹とすっかり時を過ごした龔彪でしたが、王響を迎えに行きます。
汚れてボサボサの姿の王響に
「襲われた？」
と尋ねますが、転んだと否定し、王陽のことは誰にも言うなと言う王響。龔彪に王陽のことを聞かれると、聞くなといいそそくさと立ち去ります。
王響の自宅では妻羅美素が帰りを待ちわびていました。
王陽の姿がないので王響を責める羅美素。王陽は戻ると言ったのにおかしい、必ず連れ戻してくれと王響に約束してほしいと言いますが、王響は羅美素に薬を飲んで落ち着くように言い、
「落ち着いたら連絡してくるはず
そしたら迎えに行こう」
と答えます。
樺林鋼鉄
いよいよリストラ対象者が発表される日、動いていない汽車の部品を磨く王響。
会場に対象者の載った名簿を抱えて龔彪がやってきます。出世頭と同僚にからかわれる龔彪は、麗茹と結婚することにした、宴会をするから来てくれと言いますが、龔彪が去ったあと、
「奴はハズレを」
と同僚の陰口が。
麗茹は長いこと宋玉坤工場長（張帆）と付き合っていた、宋工場長の奥さんが麗茹の勤め先の病院に乗り込んだらしい━
龔彪が会場の準備を進めていると麗茹の姿を見かけます。
麗茹は、子供は生まないと決めた、と誰かに向かって話しています。早まるな、と声をかけた人物は宋工場長で、全てを悟った龔彪は宋工場長に食って掛かり、刑建春（楊一威）課長率いる警備隊に連れていかれ殴られます。
怒った宋工場長は、リストラ対象者として龔彪の名前を読み上げます。
龔彪を介抱していた王響がその様子を見ていました。ゆっくりと宋工場長の前に歩み出る王響。
「恥知らずにも程がある」
そこへ龔彪を探しに麗茹が会場へ入ってきます。
壇上では王響が宋工場長に殴りかかり、それを合図に会場は大乱闘へ。押されて倒れた麗茹は出血。宋工場長がいきり立ち騒いでいると、そこに突然党の規律委員会を名乗る2人組が現れ、国有資産横領の罪に問われ宋工場長は連れていかれます。
会場に一人残った王響。
馬課長が会場に入ってきます。
「王陽が
見つかった」
場面は川岸へ。
規制線の中に入り王響は叫びます。
「起きろ
河原だぞ
家で寝ろ
起きろ、おい」
陽児、親を驚かすな、家に帰ろう、もう叱らないから━
2016年。
王響は巧雲（劉琳）に贈る花を買いに来ています。
そこで呉先生（林鵬）と出会い、花のことでアドヴァイスしてくれたお礼と、呉先生をタクシーに乗せました。
話すうちに意気投合する2人でしたが、呉先生が告白しようとしている相手が巧雲だとわかり、身を引くことにした王響は巧雲のために買った花束を、お幸せにと呉先生に渡します。
タクシーの売却手続きを済ませた龔彪
「車の引き渡しは月末だと伝えてある」
「きれいな状態で持ってくるよ」
その足で麗茹の店を訪ねると、麗茹はそっけない態度、その上共同事業者という男性が来ており、麗茹と親し気にしていました。
「金を使い込んだのは俺が悪かった
いつまで怒ってる？」
「もうあんたと一緒にいたくないの
復縁なんてまっぴら」
大声で言い捨てて去っていく麗茹━
龔彪は屋上で飼っていた鳩を逃がします。そして離婚に応じることに。
麗茹との別れ際、店の名前を付けてくれと言われた龔彪
「”如夢”だ」
これまで夢をみているようだった、だが夢は覚めた━
「いい名前だわ」
後ろ手にドアを閉め、出ていく龔彪。
王響、龔彪、馬課長の3人でカラオケルームで宴会をしています。
飲んで踊る3人
BGM Alessandro Olivato 「Surprise (Cha Cha 31)」
朝。
龔彪は外で3人の朝食を買い、朝食を持っていくと電話をします。
カラオケルームに店員が、交替の時間なので、と入ってきます。王響は会計を頼みます。
龔彪は道すがら、カーラジオから聞こえるロトの当選番号を聞きながら自分の買ったくじを照らし合わせます。
そこに気を取られ前方を横切る大型トラックに気づくのが遅れ、ハンドルを切った龔彪のタクシーは宙を舞います。
BGM Joyside「If there is a tomorrow」
- provided courtesy of iTunes
同じころ、カラオケルームでは起きない馬課長の様子に異変を感じた王響、見ると馬課長は失禁し、白目をむいていました。
川からタクシーがクレーンで引き上げられるシーンでエンドロール開始。
1998年、病室。
麗茹を見舞う龔彪
披露宴は予定通りにと声をかけると、あなたをだましたと泣く麗茹
「気にするな
過ぎたことだ」
「もう私は子供を産めないかも」
「君こそが大切だ」
麗茹を泣くなと抱きしめる龔彪のアップでエンディング。
「ロング・シーズン長く遠い殺人」第11話感想と考察
今回は1時間50分、たっぷり。
しかし、イヤなラストでモヤモヤしました。
まず龔彪。宝くじは当たったのか、当たったとして、せっかく当選したのに事故、しかも生死がはっきりしないし、奥さんばっかり働かせて、調子がいいし、どうしようもない旦那さんだと思っていましたが、いい人だし。助かってほしい。
馬課長、愛犬小李が待ってるんだから、しっかりして！
王響はフラれるし、というか、身を引いて、さみしい笑顔でモヤモヤ。
何より、傳衛軍。
どうも沈墨がビデオ館に連れてくる前から殷紅を知っていて、しかも憎からず思っていたのに、それを殺されてしまったのに、姉の幸せを願い身代わりで捕まるとは、辛くて仕方ない。
ドラマが始まった頃は、なんてこわい、アブナイ奴だと思っていた傳衛軍でしたが。
誤解していたのは王陽のことも。
私はドラマ第2話くらいまで王陽が沈墨を手にかけたと疑っていましたが、誰も手にかけていないし、沈墨の罪を着て服役しようとまでしている、罪からは逃げられないと沈墨を説得している正義感の強い青年でした。
となると、沈墨が殷紅まで手にかけたことに腰のひけた様子だった王陽は、沈墨に川に突き落とされた？それとも、告白した時のように運試しで飛び込んで溺れた？？
今回わかったのは、9話のエンドロールの途中で映った、棺らしきものを抱えていた人物はやはり沈墨で、写真は今回でてきた家族写真の一部、つまり傳衛軍の子供の頃のものということ。
そこから私が推理したのは、沈棟梁が傳衛軍の遺骨を引き取ったと言っていたので、沈墨は傳衛軍の遺骨を手に入れるために沈棟梁の家に行った、そして犯行に及んだのではないか。
王陽、傳衛軍の死の謎も解明されていないし、何より3人のおじさん探偵団には幸せな気持ちになってエンディングを迎えてほしいです、フィクションとわかっていても。
バッドエンディングだったら、怒りますよ。
次回、2024年1月24日（水）放送予定↓いよいよ最終回です。
※以上全て敬称略
最後までお読み戴き
ありがとうございました🍀
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