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【容疑者xの献身】邦画と韓国映画【容疑者x天才数学者のアリバイ】のネタバレ【映画感想】と原作小説【読書感想】

【2022年6月10日公開2024年1月更新】

ナゼキニエンタメ!をご覧戴き有難う存じます。

 

今回は、小説『容疑者xの献身』とその映像化作品の感想を書いてゆきます。

よろしくお願い致します。

『容疑者xの献身』とは

 

『容疑者xの献身』とは、東野圭吾(ひがしのけいご)による推理小説”ガリレオシリーズ”第三弾作品として2003年から『オール讀物』に連載開始された作品。

 

単行本化は2005年↓

容疑者Xの献身 (文春文庫)

 

2008年映画化↓

容疑者Xの献身 スペシャル・エディション [DVD]

 

容疑者xの献身あらすじ

 

  花岡靖子は娘・美里とアパートに2人で暮らしていた。そのアパートへ靖子の元夫である富樫慎二が彼女の居所を突き止め訪ねてきた。どこに引っ越しても疫病神 のように現れ、暴力を振るう富樫靖子美里は大喧嘩の末、殺してしまう。今後の成り行きを想像し呆然とする母子に救いの手を差し伸べたのは、隣人の天才数学者・石神だった。彼は自らの論理的思考によって二人に指示を出す。

そして3月11日、旧江戸川で死体が発見される。警察は遺体を富樫と断定し、花岡母子のアリバイを聞いて目をつけるが、捜査が進むにつれ、あと一歩といったところでことごとくズレが生じる。困り果てた草薙刑事は、友人の天才物理学者・湯川に相談を持ちかける。

すると、驚いたことに石神湯川は大学時代の友人だった。湯川は当初傍観を通していたが、やがて石神が犯行に絡んでいることを知り、独自に解明に乗り出していく。

Wikipediaより引用

 
 

『容疑者xの献身』ネタバレ読書感想

 

私にとっては、2作目の東野圭吾作品、初ガリレオシリーズでした。

東野圭吾作品は『新参者』

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2005年に発表された小説を、2022年の今、ナゼ読んだのかと申しますと、2021年末より私が始めた音声配信”スタエフ”でご交流戴いている方が、東野圭吾、特にガリレオシリーズがお好きだという事をだったので。

スタエフについてはこちら↓

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シリーズなので、第一作から順に読みたかったがしかし、最寄り図書館では貸し出し中。とりあえずすぐに読むことが出来た”ガリレオシリーズ”作品が、この『容疑者xの献身』だったというワケです。

 

あらすじは先述した通りですが、この『容疑者xの献身』は、倒叙型ミステリー。

倒叙型についてはこちらの記事↓にも少し

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殺人事件を起こしてしまった犯人側が巧みに仕掛けたトリックを、警察側(というか探偵ガリレオ)が暴いていくという流れ。

 

トリックについては、私含めミステリファンであれば早々にわかってしまう内容でしたが、読み終わった時、

「これはミステリというより、純愛ものだ」

と感じました。と同時に、タイトルが『容疑者xの献身』であることへのものすごい納得。

 

そして、救われない話と、イヤな気持ちにもなりました。

 

 

映画「容疑者xの献身」感想

 

小説『容疑者xの献身』を読み始めたとほぼ同時くらいに、アマプラで映画版「容疑者xの献身」が配信されていることを知りました↓

 

2022年6月現在、プライム特典(Amazonプライム会員は追加料金不要で視聴可能)ということで渡りに船と早速視聴。

 

「容疑者xの献身」は、2007年にフジテレビ系列で放送開始されたドラマ「ガリレオ」の劇場版として制作された映画作品で、公開は2008年

 

ドラマとキャストやスタッフが同じとのことですが、実は私はこの「ガリレオ」を観たことがなく、小説に続きドラマも初ガリレオシリーズだったワケです。

 

ガリレオシリーズのメインキャストが福山雅治柴咲コウということは存じていたのですが、まず、ガリレオの親友であり、いつもガリレオに事件の謎解きのヒントを貰いに来る刑事”草薙”役として、北村一輝がご出演されていたことに驚きました(笑)

 

そして容疑者xであるところの、天才数学者”石神”役に堤真一

初めは私が小説からイメージしていた石神像とは見た目がかけ離れているなあと、違和感すら感じておりましたが、最終的には全部堤真一が持っていった作品だと思いましたねー。

 

ただ、正直なところ、全体的に美化されている感が否めなかった。

 

石神が守り抜こうとした隣人”花岡靖子”は、小説ではもっと石神を訝っていたし、なんなら重荷にすら感じていた人物なのに、映画作品では飽く迄天使か女神のような、最後の最後まで誰かが守ってあげないといけないような、はかなげな美女として描かれている。演じられたのは松雪泰子

 

視聴者の、同情を買うようなキャラじゃないと、という制作側の意図があるのではないか?とか、堤真一のキャスティングと相まって、物語に集中できない部分でした。

 

しかし、最も集中できなかった瞬間は、花岡靖子の恋人候補として現れた”工藤”役であるダンカンの登場シーンでしたね!

「なんだろう?ギャグなのかな?オチ?」

とか、余計な考えが頭の中をグールグル🌀

 

演じられたダンカンには大変失礼であることは百も承知の上で申し上げるが、小説では工藤石神が嫉妬する相手、つまり、容姿などにおいて、石神より上と誰もが認め、花岡靖子に相応しいとされる人物として描かれているのデス。

 

念のために書いておきますが、ダンカンの容姿がどうこうという話ではなく、俳優さんとしてのご活躍も長いダンカンではありますが、私からすると、お笑い芸人のご出身、役柄も二枚目は記憶にないお方ですので、色々キニなっちゃったんですよね。

 

ストーリーの流れはほぼ原作通り。

 

私としては、映画をご覧になるなら、原作も併せてお読みになることをおススメしたい作品です。

 

韓国映画「容疑者x天才数学者のアリバイ」感想

 

韓国クライムサスペンス好きな私としては、韓国版の存在を知ったからには観ずにはおられなかった容疑者x

 

韓国版のタイトルは「容疑者x天才数学者のアリバイ」これまたタイミングよくアマプラにありまして↓原題「용의자X」2012年の作品。

 

作品始まってすぐに、”容疑者x”は日本版映画作品の石神堤真一をコピーしたかのようなキャラ作りでピンときましたが、はて、ガリレオ(湯川学)に当たる人物はどこだろう?と思っていたら、最後までガリレオが出てこなかったという、まさかのガリレオ不在のガリレオシリーズ。

 

かくして、刑事さんが石神(に当たる人物)のかつての同級生、という設定。

 

この刑事役を演じられたのが、조진웅(チョ・ジヌン)

2018年に日本でリメイクされた2016年の韓国ドラマ「シグナル」での、過去から無線を通して捜査にヒントを与える刑事イ・ジェハン役の俳優さんでもあるのですが、日本版シグナルでこのイ・ジェハンに当たる刑事”大山剛志”を演じられたのが北村一輝

 

シグナルは韓国版も日本版も観ていた私、画面にチョ・ジヌンが映った瞬間に、北村一輝の人だーと(ちょっと違)

シグナルについてはこちらの記事↓ブログ開設後間もないころの記事です。

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この配役が偶然なのか、のちのシグナル日本版スタッフの狙いだったのか、兎に角私にとってはちょっと嬉しいことでした。

 

花岡靖子に当たる”ファソン”役を演じられたのが、이요원(イ・ヨウォン)

私はこの俳優さんを韓国ドラマ「馬医」で初めて知り、ステキな方だなあと思っておりまして、主演ドラマ「甘くない女たち」もちゃっかり観ておりましたので、おお!と。

 

個人的には、イ・ヨウォンが演じられた花岡靖子(厳密にはファソンという役ですが)の方が、原作を読んだ時のイメージに近い印象でした。

 

ちなみに、原作小説、日本版映画ともに容疑者xの隣人は母子でしたが、韓国版は、ナゼか叔母と姪の設定でした。そして、この姪の役を演じられたのは子役時代から活躍している김보라(キム・ボラ)

 

見覚えある!と思い、検索してみたら、「甘くない女たち」にもご出演されておりました。印象深い表情をされる俳優さんだと思います。

 

一方、容疑者x=日本版石神に当たる”ソッコ”役を演じられた류승범(リュ・スンボム)

については私は初めて観る俳優さんで、少ない情報から推測すると、映画作品でのご活躍がメインの俳優さんのようです。いや、もう堤真一が演じられた石神像にソックリでした。

 

容疑者x~の物語としてだけ取り上げたら、韓国版の方がわかりやすい展開だったかなと感じましたが、やはりガリレオ不在のガリレオシリーズだと容疑者xのキャラが薄いというか、重みが伝わらず。

例えばこの作品だけを観ていたら、

「だからナニ?」

という感想になったかもしれません💦

 

日本版を観た上で韓国版を観るのが楽しめるコツかなと思います。

まあ、私はご出演俳優陣だけで十分楽しみましたが。

 

さいごに

 

この記事を書いていて色々検索をかけた中に、なんと中国版容疑者x~があると知り、観たいと思った私です(笑)残念ながら日本では未公開。

画像は中国版書籍↓

嫌疑人X的献身

 

中国でも東野圭吾作品は人気のようなのですが、そのことを知ったのが、2021年に私がドハマりした中国ドラマ「バッド・キッズ 隠秘之罪」について調べていた時↓

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このドラマシリーズの原作者である紫金陳が、中国の東野圭吾と呼ばれているとのことから、未読だった東野圭吾作品を読んでみようと思い至った私。

 

ミステリー好きな私ですが、東野圭吾作品はドラマ化された作品の印象が、暗い、とか、イヤな気持ちになる、といったものだったので、手に取る気になれなかったのデス。

 

しかしながら、読んでみると勝手な先入観だったことがわかり、すでに数作読了。

 

特に、同じガリレオシリーズの第一作である『探偵ガリレオ』は「実に面白い」と読み進めましたが、この『容疑者xの献身』は、私が東野圭吾作品を読む前に抱いていたイメージそのままの読後感。

 

つまり、暗くてイヤな気持ちになる、私にとってのイヤミスでした。

 

「ガリレオシリーズが好き」

という、先述したスタエフでご交流戴いている方のお言葉が無かったら、『探偵ガリレオ』を手に取るのを躊躇していたかもしれません。

 

そう思うとホントに有難いですし、ご縁というものは不思議だなとも感じます。

 

そんなワケで、近いうちには『探偵ガリレオ』の感想もブログに載せるつもりです。

 

※以上全て敬称略 

 

最後までお読み戴き

ありがとうございます🍀 

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