【2021年5月2日公開2023年11月更新】
当ブログにお運び戴き有難う存じます✨
ナゼか、いわゆる「三億円事件」をモデルとしたドラマ、漫画、小説があると知るとキニなる私。
今回はドラマ「ルパンの消息」と原作小説の感想です。
よろしくお願い致します。
ドラマ「ルパンの消息」とは
ドラマ「ルパンの消息」とは、2008年にWOWOWオリジナルドラマ「ドラマW」として放送された作品。
WOWOWの紹介には
”ベストセラー作家・横山秀夫の幻の長編処女作を映像化したサスペンスドラマ”
とありますが、原作である『ルパンの消息』は1991年サントリーミステリー大賞で佳作を受賞していながら、書籍化されたのは発表から15年後というのが”幻の”という所以のようです。
↓ ↓ ↓
ドラマ「ルパンの消息」あらすじとキャスト
15年前自殺として処理された女性教師の墜落死は、実は殺人事件だった。警視庁にもたらされた一本のタレ込み情報により、新たに捜査チームが編成され、溝呂木(上川隆也)が指揮を執ることに。時効成立まで24時間。事件解決に執念を燃やす溝呂木には、過去に3億円事件で時効を迎えた苦い思い出があった…。当時の教え子だった男子高校生や、当時の教師など関係者を取り調べていくうちに別の事件との思わぬ関係が見えてきて…。
当時の教え子だった男子高校生として、喜多役岡田義徳、竜見役新井浩文、橘役として柏原収史がご出演。
キャストは他に、佐藤めぐみ、長塚京三、吹越満、津田寛治、塩見三省、羽田美智子、遠藤憲一などなどがご出演されています。
「ルパンの消息」ネタバレ感想
私がドラマ「ルパンの消息」のことを知ったのは、三億円事件をモチーフにした映像化作品を探していた時の事。
三億円事件についてざっくり説明すると、1968年12月10日に発生した、東京芝浦電気の社員のボーナス2億9430万7500円が銀行からの輸送中に奪われた事件。
たくさんの遺留品があったにもかかわらず未解決のまま時効を迎えたので”完全犯罪”と言われ、この事件をモチーフにした作品が数多く存在します。
さて、私、WOWOWはよく観ていたのに、ドラマWで「ルパンの消息」が放送されたことを全く知らず、というか気づいておらずで観ておらず。
「悪魔のようなあいつ」を観た流れで「ルパンの消息」も観たいと思い、レンタルビデオにて鑑賞した次第でございます。
「悪魔のようなあいつ」についてはこちら。
↓ ↓ ↓
ドラマ「ルパンの消息」、三億円事件のことが出てきたのは冒頭部分だけかあ、なーんだ、などと思って観ていたら、最後の最後に繋がってよくできたドラマだと思いました(どこから目線?)。
ただ今回も三億円の行方については触れていないのは、私としては残念。
しかし予想を次から次へ裏切られる展開で、推理ドラマとして私にとっては滅法面白いドラマでした。
ドラマが面白かったので、原作本も読了。
↓ ↓ ↓
これが横山秀夫のデビュー作というのは知っていたのですが、日の目をみるまで15年もかかっていたとは露知らず。
私が読んだ文庫版は、WOWOWでドラマが放送されたのと同じ2008年に加筆修正され、2009年に発売されたもので、”幻”の所以もそのあとがきに書かれてありました。
ちなみに、ドラマを拝見していて、なんとなく松本清張っぽいなあなどと思っていたら、横山秀夫も新聞記者から作家になられたのだとか。他の作品も読みたくなりました。
人気作家作品が映像化されるとき、原作と登場人物や設定などが違うことがありますが、このドラマ「ルパンの消息」については、ほぼ原作通り。
相違点としては、ドラマは溝呂木を主として物語が進んでいきますが、原作では男子高校生3人組が推理を進めていく流れで、どちらかというと男子高校生3人組の方がメインでした。
他に、
- 嶺舞子の犠牲者の中には教え子もいたこと
- その教え子が校長の姪(実子と言う噂アリ)で喜多と交際していたこと
- 相馬の自殺に妹が深くかかわっていたこと
が原作にあってドラマでは描かれていませんでした。
この3点は衝撃的だったので、ドラマには描かれていなくてよかったかなとも思います。
ここからがさらなるネタバレ
↓ ↓ ↓
ドラマ冒頭で三億円事件発生時のシーンがあり、その後三億円事件の被疑者内海が時効を迎えた瞬間に不敵に笑って警察署を去る━その後は”ルパン作戦””嶺舞子殺人事件”の話がメインで、先述しましたが、
「三億円事件の話はどーなっちゃったの?」
と思っていたら、嶺舞子殺人事件は三億円事件の民事時効と関わりを持っていたという繋がりでした。
嶺舞子を殺してしまったと思った日高鮎美は橘の指示で舞子を金庫に入れますが、その金庫には内海が隠した三億円が入っていたという仕掛け(仕掛け?)
舞子が息を吹き返し、金庫のことがバレることを恐れた内海が舞子殺害に至ったという話(まあそれだけではないのですけれども)。
しかし、舞子は金庫内で息を吹き返したのに酸欠で再び失神、死んでいると思われ校舎2階から投げ落とされ、その後再び意識を取り戻したというのに、今度は内海に屋上から落とされた、というのはちょっと気の毒な感じでした。
ドラマで、遠藤憲一が長髪姿でご出演されるシーンがあったのですが、そこでお腹が痛くなるほど笑ってしまったのはここだけの話で。
1番の衝撃映像でした。
※以上全て敬称略
最後までお読みいただき、
ありがとうございます🍀
関連記事はこちら↓