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【ダイヤルMを廻せ!】舞台劇の映画化だったことを初めて知りました【洋画ミステリー】ネタバレ感想【どんでん返し映画】

当ブログにお運び戴きありがとうございます✨ 

映画好き、「ナゼキニ」ブログ筆者の猫目宝石@nazekiniと申します。

 

実は今月初めに久々に動けないくらいの体調不良に見舞われまして、その伏せっていた時に観た「ダイヤルMを廻せ!」が予想をはるかに上回る面白さだったので記事にしよう、ブログに書こうと思っていたことを、今思い出しましたので、以下に記します。

よろしくお願い致します。

「ダイヤルMを廻せ!」とは

 

「ダイヤルMを廻せ!」とは、1954年にアメリカで公開されたミステリ―映画原題「Dial M for Murder」

ダイヤルMを廻せ! (字幕版)

 

「サイコ」「鳥」、そしてカメオ出演でも有名なアルフレッド・ヒッチコック監督作品です。

サイコ (字幕版)鳥 (吹替版)

 

 

私は十代の頃、一週間に8,9本の映画作品をレンタルビデオで観ていた時期があり、そのころにヒッチコック作品は一通り拝見したハズで、「ダイヤルMを廻せ!」も観たと思っていたのですが、全く記憶にございません。ちーん。

 

ま、いつものことよ。

 

ちなみに今回は、2021年6月30日にBSプレミアム「プレミアムシネマ」枠で放送されたものを録画して拝見いたしました。

www.nhk.or.jp

 

 

「ダイヤルMを廻せ!」あらすじとキャスト

 

資産家である妻の”マーゴ”(グレース・ケリー)の浮気を知った”トニー”(レイ・ミランド)は、離婚されてお金のない生活になることを恐れ、妻を亡き者にしようと画策します。周到に、スネに傷持つ大学時代の同窓生である”スワン”(アンソニー・ドーソン)を巻き込み、自分はマーゴの浮気相手で推理作家の”マーク”(ロバート・カミングス)とパーティーへ出かけて妻を一人にし、その間にスワンに手をくだしてもらう━。

ところが計画当日、パーティーに出かけるという段になって、マーゴが自分も映画を観に出かけると言い出したり、なんとかマーゴを自宅に引き留めておくことに成功したものの、今度は腕時計が止まっていて、計画にズレが生じたり、挙句の果ては、マーゴを襲撃したスワンが、必死の抵抗をしたマーゴによって刺され、そのまま絶命してしまいます。

計画は滅茶苦茶になりましたが、スワン殺害犯として捕らえられたマーゴに死刑判決が下り、災い転じてなんとやらなトニー

刑執行の前日、マーゴを愛するマークが彼女を死刑から救う手段を考えたと、トニーを訪ねてきます。

「私は推理作家だ。話を考えた」

その話と言うのは、なんとトニーによるマーゴ殺害計画で、作り話であるにもかかわらず、驚くほど事実を言い当てていました。そして、トニーにそのニセの証言をしに行ってくれと頼むマーク。そこへ、事件の翌日に捜査にやってきた警部が再び現れ━

 


www.youtube.com

 

 

音楽はディミトリ・ティオムキン

Dial M for Murder

Dial M for Murder

  • ディミトリ・ティオムキン
  • サウンドトラック
  • ¥204
  • provided courtesy of iTunes

 

「ダイヤルMを廻せ!」ネタバレ感想

 

まずもう、冒頭に映るグレース・ケリーの金髪がとんでもなく美しい✨

その知的な立ち居振る舞いから、とても浮気している人妻とは思えないもンですから、自然とダンナの方に原因があるんだろうと想像してしまいます(笑)

 

案の定、話が進むにつれて、旦那さんはあまり妻を顧みなかった様子。

なのに、妻が浮気相手に走って離婚でもされたら、今の裕福な生活が出来なくなると妻を亡き者にしようとする━そこに愛はあるんか?

 

と、一応主人公であるトニーレイ・ミランドに対する反感を、先ず持たせられました(られましたってw)

 

しかも、無関係な大学時代の同窓生の弱みを握って、ゆすり同然で計画に引きずり込むあたり、ホントズルくて、イヤなやつ!と思います(笑)

 

計画もだいぶ前から練り上げていて、手抜かりない。

しかし、大学の同窓生スワンは殺害計画への加担という恐怖があるからなのか、巻き込まれたくないからなのか、そんなにうまくいくだろうか?というような言葉をちょいちょい挟んでくるんですね。後から思うとこれは伏線だったんだなあと。

 

スワンに突っ込まれるたびに、トニーはその疑問に答え、観ている方にも計画が完璧で、もはや失敗などありえないだろうと、これまた思わされましたね~(笑)

 

ここからネタバレ

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ド素人がずいぶん上からな物言いですがwうまくできてンなあ!と、ものすごく面白かったのはこの計画実行開始から。

 

この計画は、妻マーゴが自宅で一人で待っているという大前提があって成立するワケですが、先述した通り、トニーが出かける段になって妻マーゴが私も映画を観に出かけると言い出したからさあ大変。

 

正直、え?ってなりました。

え?ってなって、そうだよねえ~実際にはそういうこともありうるよねえと、意外な盲点に気づかされて「うまい!」

 

ここで計画を遂行したいトニーはなんだかんだとマーゴを丸め込んで、どうにか自宅に置いておくことには成功しますが、その後、スワンとの打ち合わせにあった”11時に電話をする”という計画が崩れます。これもなんと、何かに邪魔されるとかではなく、腕時計が止まっていたという、痛恨のミス。 ここでは笑いがこみ上げましたねえ。

 

予定より遅れたうえに、パーティー会場の電話は使用中で、焦りが募るトニーでしたが、なんとか受話器を手に取ります。そして、Mを最初にダイヤルするシーンがアップに。

 

って、ダイヤルって昭和50年代後半以降にお生まれの方々にはピンとこないかもねかもね、SOかもね♪

参考画像はこちら↓

レトロ電話機 VBESTLIFE ヨーロッパ ダイヤル式 ヴィンテージアンティーク電話 ワンボタンリダイヤルレトロ電話 (イエロー)

 

この画像ではちょっと見えにくいですが、この作品「ダイヤルMを廻せ!」の頃の電話機というのはダイヤル式で、欧米では数字の他にアルファベットも電話番号に含まれていたらしく、数字の下にアルファベットが3文字くらいずつ書かれております。

 

トニーの自宅の番号がMで始まる、というのと、殺人=MurderのMと、妻マーゴ(Margot)、その浮気相手のマーク(Mark)の頭文字をも象徴した、ダブルトリプルミーニングだとも言われております。THEタイトルの美学という感じ。

 

1998年マイケル・ダグラス主演でリメイクされた作品の日本語タイトルが「ダイヤルM」でしたが、この時はもうダイヤル式電話機はほとんどなかったと思うので、はてはてむむーんという感じ(どんな感じ?)

未見なので、近いうちに観たいと思っております。

ダイヤルM (字幕版)

 

話を戻して。

 

さて、計画は狂いまくり、さらに妻を襲撃したスワンが逆にやられてしまい、

「いったいどうなるの?」

と画面にくぎ付けになり、この後がまたまた

「やられた」

「うまい」

と思う展開になっていくんですよ、お客さん。

 

観ている側にとっては意外なくらい簡単に妻マーゴに死刑判決がくだってしまい、ちょっとポカンとなっている隙にマークが作り話を持ってくる、それが事実とあんまりにも酷似しているもんで、さらに

「???」

この時の私の顔は、恐らく鳩が豆鉄砲を食ったようだったんじゃあないかと(笑)

 

ここからが不思議なもんで、あれほど反感を抱いていたトニーに対し、今度はどう逃げ切るんだろう、もうダメじゃん💦と、バレたらアカンと言う気持ちになってきます。

 

もう確実に心理を操られているというかww

 

でもって、ちょっとハラハラしているところに警部が登場して、それこさー心理戦が始まるワケです。

 

そして、この計画の最大のミスが暴かれるんですが、これももうホントに言われてみればあり得るわっていう、ヤラレタ!という気持ち(笑)

 

スワンに妻を亡き者にしてもらうために、トニーは自宅の鍵をスワンに渡す必要がありました。

そこでトニーの立てた計画は、トニーが妻の持っている自宅の鍵を、妻のバッグからこっそり取り出して部屋のドアの正面にある階段の絨毯の下に鍵を隠しておく。スワンにはその鍵を使って侵入し、事を成したら再び玄関から出て鍵を絨毯の下に戻しておくよう告げます。トニーは帰宅後にその鍵を回収して妻のバッグに戻すという算段。

 

スワントニーに言われた通り、隠されてあった鍵を取り出し、それでマーゴの居る室内に侵入したのですが、スワンは鍵を開けたらすぐに元の場所に戻しておいたんですね。

 

スワンの立場に立ってみれば、鍵を元に戻すことが重要だと念を押されているので、そりゃその方が確実だわと。

 

しかし、そうとは思いもよらないトニーと、その場面を観ていない観客側としては、倒れたスワンのコートのポケットからトニーが取り出した鍵は、トニーの自宅の鍵=マーゴのバッグから取り出した鍵であると思い込んじゃったワケです。

 

捜査を担当していた警部が、トニーの自宅で調べたいことがあり、トニーの留守にマーゴの鍵で入ろうとしたら鍵が合わなかったことから発覚したこの事実。しかし、いくら調べたいことあるからといって、本人の留守に家に入り込むのは合法だったんでしょうか?とは思いましたがw

 

それと、トニーの自宅の玄関は、ドアが閉まったら施錠されるタイプということも重要なポイントです。つまり、鍵が必要になるのは、外からドアを開けるときのみ。

 

閉めるときにも鍵が必要であれば、すぐに鍵が合わないことに気づいちゃいますからね。作品中でもちゃんと(ちゃんと?)出て行くときには施錠していないシーンが出てきます。

 

ミステリーのタイプとしては、刑事コロンボのような倒叙型、最初に犯人も動悸もわかっているのですが、謎解きの部分が心理トリックのような感じで、

「うわー、そうか、ヤラレタ!」

という、清々しい敗北感(なんだそれ?)

 

刑事コロンボについてはこちら。

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これ考えた人すごいなあ、天才だなあとWikipediaを見てみたら、元は舞台劇だったそうです。脚本はフレデリック・ノットで、映画「ダイヤルMを廻せ!」脚本も手掛けたようです。

 

「暗くなるまで待って」フレデリック・ノットの作↓タイトルは知っているけれどもこちらも未見。俄然興味がわきました。

暗くなるまで待って [DVD]

 

 

 

それにしても「ダイヤルMを廻せ!」、こんなに面白いのに忘れていたんだろうか、それともヒッチコックはほとんど観たというのは私の思い込みだけで、実際は今回が初見だったのか━

 

最大のミステリーです。(ええ?)

 

※以上全て敬称略 

 

最後までお読みいただき、

ありがとうございます🍀 

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