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【十角館の殺人】ネタバレスレスレの原作【読書感想】どんでん返しミステリ

 【2019年1月4日公開2020年1月4日更新】

ナゼキニエンタメ!をご覧戴き有難う存じます。

 

これは『十角館の殺人』の読書感想です。 

始まりは「黒井戸殺し」

 

思えば「黒井戸殺し」↓で始まった、私の中での小学生以来のミステリーブーム。

黒井戸殺し DVD

 

更年期の体調不良ですっかりキモチも参ってしまい、あんなに観ていた二サスも海外ミステリー&サスペンスも、一時期は耐えられなくなってしまった私でしたが、【なんちゃって薬膳】やら【書くこと】やらで、徐々に復活。

 

そんな時、三谷幸喜だし、アガサ・クリスティー原作ならそれほど残酷なシーンもないだろうと思って、録画して観たら面白かったのが2018年4月に放送された「黒井戸殺し」

www.fujitv.co.jp

 

訪れた時には全く気づいていませんでしたが、「黒井戸殺し」ロケ地であった六華苑にも行った私です。

www.rokkaen.com

 

「黒井戸殺し」とは

「黒井戸殺し」とは、アガサ・クリスティー『アクロイド殺し』三谷幸喜が脚本・ドラマ化したもの。

アクロイド殺し (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

 

ところがこの『アクロイド殺し』は、映像化不可能と言われていた作品ということで、調べてみると、「叙述ミステリー(叙述トリック)」作品なのだそう。

 

叙述トリックとは 

 

叙述トリックとは、ざっくりいうと作者が読者に対して仕掛けるトリックのこと。

 

有名な人気作品としては歌野晶午『葉桜の季節に君を想うということ』があります。

葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫)

 

私もこちらの作品、読もうとチャレンジしたのですが、数ページで挫折。

 

ネタバレに近いことになるので詳しくは書きませんが、この作品については挫折したというご感想も多く見かけます。

 

真面目に最初から読まなくても、読めそうなところから読めばよかったかなと、今では思っております。

 

中居正広が面白かったとテレビで言っていたので、読破したかったんですけどね~

 

って、話を『十角館の殺人』に戻して。

 

『十角館の殺人』とは

 

『十角館の殺人』とは、綾辻行人のデビュー作で、1987年の作品。

十角館の殺人 <新装改訂版> (講談社文庫)

 

ナゼこれを読むことにしたのかと言えば、どんでん返しもののミステリーが読みたいと思い、インターネットを徘徊していた時に知り、U-NEXTのポイント利用でBookPlaceにて購入。

 

綾辻行人のお名前は知っていたけれども、恥ずかしながら一作品も読んだことがなかったので私にとっての、初・綾辻作品となりました。

 

『十角館の殺人』あらすじ

 

ざっくりいうと、復讐モノです。

プロローグ、第一章から第十二章、エピローグまで546ページ。

 

犯人の”復讐という名のもとの裁きの計画”があるということ、その計画を書いた紙片を入れた壜を海の闇に投げたことがプロローグに書かれています。

 

物語は一章ごとに、大学生=推理小説(ミステリ)研究会のメンバー7人がいると、やはりミステリ研究会のメンバーである大学生と謎解きをして行く島田という男性のいる本土を舞台にした、八日間の出来事として進められていきます。

 

大学のミステリ研究会のメンバーは、四重殺人が起こった青屋敷と、その青屋敷の主である中村青司の設計した奇妙な館十角館のある角島に船で向かいます。

事件以来無人島となった角島は、外部との連絡方法もなく、一週間後に迎えの船がくるまで、角島という密室で過ごそうというミステリー研究会のメンバー7人でしたが、一人、二人と犠牲者が増えてゆき━

 

一方、ミステリ研究会の元会員である江南のもとに奇妙な手紙が届きます。

そこには、数年前に亡くなった会員、中村千織は「殺された」とあり、さらに千織角島の事件で亡くなった中村青司の娘だという。

さらに、このタイミングで角島へ向かったミステリ研究会のメンバー。

江南は不審に思い調査を始めます━

 

『十角館の殺人』感想

 

30年前の作品なので、たくさんの感想ブログが上がっていますが、”一行の衝撃”とか、”たった一つのセリフで”といった文を非常によく目にします。

 

私はどんでん返しであること以外の予備知識なく読み始めたので、この”たった一行”に出くわしたとき脱力しました。

 

その破壊力抜群の一行が出てくるのは、『十角館の殺人』新装改訂版338ページですよ、奥さん。

  

私の感想は、アガサ・クリスティー『そして誰もいなくなった』『アクロイド殺し』風。

 

本作プロローグにも

  ちょうどそう、英国のあの、高名な女流作家が構築したプロットのように━じわじわと一人ずつ。

(『十角館の殺人』9ページより)

 

 とあるので、実際ご本人様も意識してつくられたのではないかなあと思います。

 

あと、ミステリ研究会の伝統として、メンバー同士ニックネームで呼び合う設定なのですが、これがはじめの内、実に読み進めにくい一因でした。

 

と、いうのも、エラリー・クイーンからきている”エラリイ”とか、エドガー・アラン・ポーからきている”ポウ”とか、通常「-」と横棒であらわされる音をカナ表記しているところに抵抗を感じ。

 

”ポウ”なんて、最初”ボウ”と誤読しちゃって。濁点か半濁点か区別つかない老眼ですから。

 

せめて”ポオ”にしてよ、モオ、などとしょーもないことで憤懣やるかたない思いを抱えたりしておりました。

 

そのニックネームのせいもあるのか、はたまた老化現象か、今誰が生きているんだと何度も指折り数えたり(笑)

 

なので、「おもしろくって、止まらない!」というよりは、

「ここまできたら犯人知らずして終われようか!」

と、ムキになって読み進めたという。

 

読後にいろいろインターネットでみていて知ったのですが、この『十角館の殺人』から「館シリーズ」として数作品出ているそうで、順番に読み進めることをおススメしている方々が多いです。

 

その辺から考えても、全く何気なく選んだ一冊でしたが、これを選んでよかった。今後もこのシリーズを読むかどうかは置いといて(おいおい)

 

ちなみに、『十角館の殺人』の次にあたるのは、『水車館の殺人』だそうです↓

水車館の殺人〈新装改訂版〉 「館」シリーズ (講談社文庫)

 

あ、最後に肝心なことを。

 

この作品は30年前の作品ですので、2020年現在では成り立たない部分があります。

お読みになる際はそれを念頭にいれておかないと、違和感があるかもしれません。ニックネーム以外に←ってもうええ。

 

【追記】『十角館の殺人』のマンガを見つけてしまったお話

 

先日、GEOに行ったとき、マンガ新作コーナーで『十角館の殺人』を見つけて驚きました。

十角館の殺人(1) (アフタヌーンKC)

 

チラッと中を拝見してみると、スマホが出てきたりしていて、お話の舞台が30年前ではない模様。

 

調べてみると、月刊アフタヌーン2019年10月号から連載開始された作品で、11月22日に第1巻が発売されたとのことでした。

 

綾辻行人十角館の殺人』を原作とし、清原紘がコミカライズした作品。

 

この『十角館の殺人』も前述した『アクロイド殺し』同様、映像化不可能とされてきた作品なので、インターネット上でも大騒ぎ。

 

私もただひたすら、えええー?!と驚いた次第でして、あまりに驚きすぎて借りずに帰ってきてしまったという(笑)

 

トリックがどうなるのか、楽しみなので、必ず手に取ることとなるでしょう。

 

この後、手に取りました↓

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漫画『十角館の殺人』、こちらはこちらでまた別の作品のようで楽しいです♪

 

 

※以上全て敬称略 

 

最後までお読み戴き

ありがとうございます🍀 

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