【2021年4月10日公開2021年11月加筆修正】
当ブログをご覧戴き有難う存じます✨
ナゼかいわゆる「三億円事件」をモデルとしたドラマ、漫画、小説があると知るとキニなる私。
昭和のドラマ「悪魔のようなあいつ」をラスト3話だけですが視聴しましたので、ブログに書いておくことに致しました。
よろしくお願い致します。
ドラマ「悪魔のようなあいつ」
ドラマ「悪魔のようなあいつ」とは、1975年にTBS系列で放送された作品↓
1968年12月に発生した「三億円強奪事件」をモチーフにした作品で、ドラマ「悪魔のようなあいつ」が放送された1975年は三億円事件が時効を迎える年でもありました。
阿久悠原作、上村一夫作画の漫画作品『悪魔のようなあいつ』を原作としています↓
漫画『悪魔のようなあいつ』は、同じく1975年に当時講談社から発行されていた女性週刊誌『ヤングレディ』に連載されていたそうです↓
画像引用元https://aucfree.com/items/b333928968
『ヤングレディ』とジュリーの画像はオークションサイトからお写真を拝借しております。
『ヤングレディ』のことははじめ、レディースコミック誌かと思っていたのですが、よく考えたらレディコミは『YOUNG YOU(ヤングユー)』でした(笑)
画像を拝見して、そういえば美容院とかに置いてあるのを見かけたような記憶、懐かしい気持ちになりました。ああ、昭和ノスタルジー。
「悪魔のようなあいつ」ネタバレあらすじとキャスト
元刑事の野々村が横浜・山下町で経営するバー「日蝕」で歌手として働く可門良。その裏で男娼という顔も持つ彼は、あの「三億円事件」の犯人だった。良に惹かれて夜を共にする女たち、良をつけ狙う刑事、良の三億円の金に集まる男。そして、良自身も余命幾許もない重病「GLIOBLASTOMA(神経膠芽腫)」に冒されていた。
元刑事野々村に藤竜也。
三億円事件の犯人、可門良に沢田研二。
画像引用元https://www.tbs.co.jp/tbs-ch/item/d2230/
私が観始めた15話は、可門良がグリオブラストーマの末期症状の一つ、記憶喪失を起こし、何があったか警察に捕まっていて、野々村が良を引き取りに行くところから始まりました。
可門良のかかりつけ医院の看護婦役が悠木千穂(=樹木希林)で、リアル「ジュリー!」な雰囲気なのが可笑しいと思いました( ̄m ̄〃)ぷぷっ!
当時に近そうな悠木千穂の画像↓
以下は私の観た範囲でわかる役柄と、ご出演者のお名前です。
良が記憶を失っていた間に知り合ったマキに長谷直美。
マキの兄で、良の三億円を横取りした王礼仁に細川俊之。
画像は私の持っている「あしたのジョー」映画パンフレットより(笑)
良が以前働いていた八村モータースの社員?で、良が三億円強奪犯と知っておこぼれにあずかろうとする八村八郎役に荒木一郎。
八郎は妻のお腹の子供を良の子と疑い、妻を殺害、その後良を殺しに行ったのに、持って行ったダイナマイトで自爆してしまいます。
八郎の妻八村ふみよに安田道代。
八郎の母(祖母?)八村ハルに浦部粂子。
可門良の足の不自由な妹可門いづみに当時”新人”の説明付きで名前の出ていた三木聖子。あの「まちぶせ」の歌い手さんだそうです↓
可門いづみの担当?看護婦で可門良の恋人山川静枝に篠ヒロコ。
静枝は16話で良との心中をはかろうと毒を飲んでしんでしまいます。
良がバンドボーイをしていた頃のボーカル矢頭たけしに尾崎紀世彦。
良の「仲のいい友達だった」と自ら名乗る日夏恵い子に那智わたる。
最終回で良にライフル銃で撃たれてしまいます。
矢頭たけしの仲間のチンピラ役のひとりに岸部修三、やはり三億円狙いで良を脅していたものの、お金を受け取ると途端に昔からの仲間のような顔になりました(笑)
良を三億円強奪犯とにらみ、執拗に追いかける刑事白戸五十六に若山富三郎。
最終的に追い詰めた良を射殺(でも良は簡単に倒れないw)してしまいます。
野々村はまだ刑事だった頃に、良が三億円強奪犯であることを知り、辞職して時効まで良を見守っているつもりでした。
最終的に三億円を燃やそうとして良の凶弾に倒れます。
「心中だな」
の言葉を残して━
「悪魔のようなあいつ」感想
私がドラマ「悪魔のようなあいつ」の事を知ったのは、松本清張の『小説3億円事件「米国保険会社内調査報告書」』を読了後の事でした。
この作品は、文庫本『水の肌』に収録↓何度かドラマ化された『指』も収録されていますよ。
実は『小説3億円事件「米国保険会社内調査報告書」』を拝読する前に、漫画『モンタージュ』も拝見しておりまして↓もっと三億円事件のことを描いた作品が観たくなり(笑)
インターネットで検索して「悪魔のようなあいつ」のことを知ったのですが、それまでこのドラマのことを全く知りませんでした。
調べてみると、久世光彦プロデュース作品で主演がジュリーこと沢田研二と言うではありませんか。
話題になったり、再放送されたりしていてもおかしくないだろうにとちょっと不思議な感じ。
検索中ジュリー自身が語られているのを偶々拝見したのですが、それによると、どうも視聴率が振るわなかったようですね。
当時は連続ドラマというと半年間放送されるものでしたが、この作品は3ヶ月で打ち切られたという噂もあり。
私の推測に過ぎませんが、ドラマのスタートが1975年6月だったことを考えると、三億円事件時効に合わせて12月まで放送予定だったのではないかと。
毎回エンディングに”時効まであと〇日”の文字がでていたので。
原作が阿久悠であの久世光彦作品だというのに、そして、当時三億円事件は結構な話題だったのに、視聴率が振るわなかっただなんて、ある意味問題作。
しかし、連続ドラマラスト3回のみしか拝見できませんでしたが、確かに問題作でした(笑)
ナゼラスト3回しか観ていないかというと、「悪魔のようなあいつ」の事を知った時には、何年か前にとっくに再放送されていた後、近所にはレンタルビデオもなく、観たかったなあと思っていたら忘れた頃にテレビで放送されていることを知ったという、ある意味引き寄せの法則(笑)
しかし、これまた番組表で見つけた時には17回放送分のすでに15回だった、というワケ。
ちなみにParavi(パラビ)では全話配信中のようです↓
Paravi(パラビ) - 人気番組が楽しめる動画配信サービス
さて、何がモンダイかというと、まず、これもジュリー御自身が仰っておられましたが、主人公が放送時間の半分くらい裸wいわゆるベッドシーンが多い。
当時の放送時間帯が不明ですが、これではジュリーファンのうら若き乙女はお茶の間では楽しめない。
そしてナゼか私は見始めてすぐにマヨテンこと『真夜中の天使』が突然頭をよぎり↓
表紙絵は竹宮恵子(現竹宮 惠子)
『真夜中の天使』は1979年に刊行された栗本薫による耽美小説、とはちょっと違うかな、現在のBLの御先祖様(?)のような作品。美少年歌手とそのマネージャーの芸能界成り上がりストーリー?に倒錯の世界がプラス(ていうか、そっちがメイン)された作品です。
大好きだったアイドル本田恭章が載っていた雑誌で知った(と思う)”マヨテン”、しっかり拝読いたしておりまして。
「悪魔のようなあいつ」の藤竜也が沢田研二に寄り添って会話をしていたシーンを観た時、電流のようにマヨテンが頭をよぎったwのですが、これまたインターネットを徘徊していたら、栗本薫=中島梓御自身がズバリ「悪魔のようなあいつ」にインスパイアされてマヨテン御執筆に至った、というような記事を拝見↓
https://twitter.com/nazekini/status/1380750859047378944
https://twitter.com/nazekini/status/1380751426574446595
そーだったのかー!とものすごく理解(なにそれ?)
と、いうことはつまり、藤竜也演じるバー日蝕のマスター野々村と、そこで働く主人公可門良はアヤシイ、危険なふたりなワケです。
私が観た限りではありますが、ズバリ「好き」とか「愛してる」とか言ったりするわけではないのですが、見てはいけないものを見てしまったかのような気分にさせられます、はい。
こ、これでは昭和の日本では受け入れられないだろうなあ💦と。
私自身、観たかった三億円の行方に触れたシーンもちょっとしかなく。これは途中から観たせいもあるかもですが(笑)
しかし、オープニング曲がよかった。
暗いドラマなのにメジャーな音階のインストゥルメンタルでキラキラした曲調、とても心惹かれました。
残念ながら、その曲の情報にはたどり着けていない私💦ですが、大ヒットしたジュリーの「時の過ぎゆくままに」↓はこの作品の劇中歌だったということを知りました、へー。
作詞は阿久悠、作曲は大野克夫。
大野克夫といえば、井上尭之バンドのメインコンポーザーだったという話を最近どこかで耳にしたのですが、先ず有名なのはこちらの曲↓
この曲ってあの曲に似ているなあと思っていたのですが、納得です。
あの曲とはこちら↓
ちなみに、私が心惹かれた「悪魔のようなあいつ」オープニング曲も大野克夫作品、井上尭之バンドの演奏のようです。
そして、井上尭之バンドのメンバーの名前がそのオープニングに出るのですが、岸部修三(現岸部一徳)の名前を見つけてこれまたビックリ。
上の曲↑でベンベベベンベベンベベン🎸弾いていたんですね~♪
また、可門良が過去に働いていたと思われる八村モータースの八村八郎役の俳優さんが、荒木一郎とあって、またまたビックリ。
荒木一郎と言えば「ちょっとマイウェイ」な私↓
そして可門良の顧客?日夏恵い子役が那智わたる。
この方宝塚の元トップスターです。ヅカファンの私は興奮。あの香川照之のお母様、浜木綿子の同期と言う情報。
とまあ、ドラマの内容よりキャストやスタッフの方にワクワク(笑)
70年代当時、ドラマの主人公が難病という設定がやたら多かった印象なのですが、「悪魔のようなあいつ」も主人公が「GLIOBLASTOMA」(脳腫瘍の一種)という難病で余命いくばくもない。
さんざんもうダメかという症状に見舞われるのに、最後は撃たれて終わる(多分)病気設定の立場(立場?)って一体……これも打ち切り故?
篠ヒロコ(現篠ひろ子)もお綺麗で好きな俳優さんですし、長谷直美がスタイル抜群で真っ赤なエナメルのライダース姿がカッコイイのも見どころでした。
ってやはりストーリーに触れていない感想。
【追記】「悪魔のようなあいつ」アンコール放送で全話視聴しました
「悪魔のようなあいつ」衛星劇場にて2021年7月13日からアンコール放送(※放送は終了しました)
衛星劇場の「リクエストスペシャル もっと、ジュリー」企画の一環として放送されたようですので、ジュリーこと沢田研二ファンの方々はチェックなさってみてはいかがでしょうか↓
https://www.eigeki.com/special/julie
という訳で、全話視聴いたしました。
感想は、以前と変わらず(笑)ですが、
「ジュリーのプロモーションビデオだな」
という思いが強くなりました。
ドラマの視聴率が振るわなかったとはいえ、挿入歌「時の過行くままに」は大ヒットしましたしね。
私自身が期待していた「三億円事件」のお金の行方については、盗んですぐは廃車場の大きなタイヤの中に隠し、次に妹の車いすに隠し━
この、車いすに三億円を隠したという設定は「え?」と思ってしまいました。三億円の重さって数十キロになるハズなので、10代の妹さん、一人では車いす動かせないんじゃあないかと💦
まあ、これも見つかりそうになって部屋の鏡の裏に隠し場所を移すんですが、これまたやきもち焼いてお茶碗を鏡にたたきつけた妊婦さん(八村モータースの奥さん)によって発見され奪われてしまいます。妊婦さんなのにどうやって運んだんだろ、三億円━
などとつい考えてしまいまして(;^_^A
あと、篠ヒロコ演じた看護婦さんが、病院外でもずーっとナース服姿だったり、刑事が誘拐を企てたり、昭和のドラマの破天荒さみたいなもの、テレビのパワーを感じた作品でもありました。
※以上全て敬称略
最後までお読みいただき、
ありがとうございます🍀
関連記事はこちら↓